1. 「スモン」とはどのような病気ですか
亜急性脊髄・視神経・末梢神経障害
2. この病気の原因はわかっているのですか
スモン患者さんが胃腸症状のために服用していたキノホルム剤が原因、即ち薬害であることが判明し、厚生労働省は昭和45年9月8日キノホルムのわが国における製造販売および使用停止を決定しました。そのため、それ以降は新患者の発生はなく、患者数は年毎に減少しています。
3. この病気ではどのような症状がおきますか
下痢、腹痛などの腹部症状を持つのがスモンの特徴です。この腹部症状にキノホルムが投与され、2~3週で両下肢に自覚的なしびれ感(じんじん、ぴりぴり感など)、下肢の脱力、起立・歩行の不安定が起こり、重症例では両下肢完全麻痺、約20%に視力障害をきたします。現在は、これらの後遺症に白内障、高血圧、四肢関節疾患などの合併症を頻繁に合併しています。
4. この病気にはどのような治療法がありますか
現在の症状は慢性固定化していますので、種々の愁訴に対する対症療法となります。下肢異常感にはノイロトロピン注射・錠剤、抗うつ剤、ロキソニンなどの鎮痛剤投与やハリ療法が行われます。スモン・リフレッシュ体操も考案されています。