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PRL分泌異常症について

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1. PRL分泌異常症とは

下垂体から分泌されるプロラクチン(PRL)が過剰または不足した場合に生じる病的状態であり、PRL分泌過剰症とPRL分泌低下症とに分けられます。

PRLの分泌が過剰状態になると、乳汁分泌(乳汁漏出)、無月経を伴うことが多く、無月経・乳汁漏出症候群と呼ばれることがあります。また、高PRL血症とも呼ばれます。

2. この病気の原因はわかっているのですか

PRL分泌過剰症は、PRLを分泌する下垂体細胞の異常、視床下部のPRL分泌を調節する機構の異常のいずれによっても生じます。

最も多くみられるのは種々の薬剤の影響です。

下垂体PRL分泌は視床下部のドパミンにより抑制されているので、ドパミンに拮抗的に作用する降圧剤、抗潰瘍剤、多くの中枢神経作用薬はPRL分泌を促進します。避妊薬もPRL分泌を促進します。

PRLを産生する下垂体腺腫(プロラクチノーマ)は下垂体腫瘍の中で最も多い腫瘍です。下垂体腺腫の原因はまだよくわかっていません。

その他、原発性甲状腺機能低下症、胸部外傷、精神疾患、腎不全などにおいてもPRL分泌が過剰になることがあります。原因が明らかでない特発性の高PRL血症も存在します。

PRL分泌低下症は、下垂体そのものの障害により生じ、非機能性下垂体腺腫、シーハン症候群や特発性下垂体機能低下症などが原因となります。

3. この病気ではどのような症状がおきますか

PRL分泌過剰症ではホルモン作用による症状として、女性では月経不順・無月経、不妊、乳汁分泌が、男性では性欲低下、勃起障害の他、まれに女性化乳房や乳汁分泌がみられます。

PRL産生腺腫が原因の場合は下垂体腫瘍が大きくなると頭痛や視力・視野障害がみられます。

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