【相談内容】

息子さんは小学校時代に不登校となり、その後しばらく通院をされていましたが、

一時的に通院を中止されていました。再び通院を再開した際に、自閉症スペクトラムと診断を受けられました。

現在、息子さんは20歳を迎えられており、「障害年金の申請が可能ではないか」ということで

ご相談をいただいております。

【当事務所の見解】

息子さんが初めて病院を受診されたのは小学校5年生頃であり、約9年前になります。このため、20歳前障害として障害年金を申請する形になります。

20歳前障害による申請の場合、障害年金の受給には所得制限がありますが、

今回はお仕事をされていないため、所得制限の問題はありませんでした。

なお、初診日と現在通院されている病院が異なるため、初診日の病院にカルテが

残っていない可能性がありました。（カルテ保存期間は通常5年とされています）

【受任から申請まで行ったこと】

お母様にもご協力いただき、初診日を受診された病院にカルテの保存状況を確認していただいたところ、

幸いにもカルテが残っていることが確認できました。そのため、初診日を証明する書類を依頼するため

の申請書を作成し、お母様に初診日の病院へお渡しいただけるようにいたしました。

また、自閉症スペクトラムは発達障害の一種であり、生まれつきの障害と判断されます。

そのため、生まれてから現在までの学歴や通院歴等を整理し、

通院していた時期が正確に確認できるよう、書類を作成いたしました。

結果

障害基礎年金2級で決定いたしました。

初診日と現在通院している病院が異なり、初診日の病院への通院が途絶えてから時間が経過している場合、

初診日の証明がスムーズにできないことがあります。

特に、初診日がいつであるかが不明な場合には、証明の取得が困難になることもあります。

初診日の確認でお悩みの際は、まず専門家にご相談ください。